昨年春より、東京丸の内にある三菱ビル地下通路にて作品の展示を行っております。
2026年7月25日からは手嶋遥さんの作品展示を行っております。
展示作品をお求めの方は、お問い合わせください。
For English Version :https://sukiwa.net/archives/13991


風景の中に、思いもよらない形を見つけることがある。
手前のものと奥のものがつながって複雑な空間が重なり合っている。枝先の葉が、一瞬光を受けて急に一枚一枚はっきりと見えたかと思えば、またぼんやりと空気のなかに滲んでいく。水面に反転して映り込んでいた山並みは、風が吹いた途端に消えてなくなる。風景は常に変化し、二度と同じ形にはならない。
人は風景を流れていく時間の中で記憶し、常に視点をうごかしながら感じ取ろうとしている。その時どんな音がしていたか、どんな天気だったか、どんなことを考えていたか、私の目は何に惹かれ、動いていたか。風景の中にいるという体験をどうやって形にしたらよいのだろうかということを考えた時、私は、制作を通して自分の視覚をもう一度辿ってみようと思った。視点の移動や時間の経過を追体験するために、薄い和紙を貼り合わせたり、重ねたり、また切り離したりしていく。ピントを調整するように、紙のサイジングを段階的に行いながら描き進める。たっぷり水を含ませた和紙の上に墨で引いた線は、紙の奥に向かって消えていこうとする。反対にドーサの効いた紙に乗せた岩絵具は自分に迫ってくる。こうしたいくつもの層が織り合わさって、私の体験が形になっていく。
そうして気がついたことは、見ることと感情とは決して切り離せないということだ。だからこそ人の目はたくさんのものを見落とし、また他の人には見えなかったものを見ることもできる。
手嶋 遥 TESHIMA Haruka
1992 山口県生まれ
2014 武蔵野美術大学造形学部日本画学科 卒業
2016 武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻日本画コース 修了
現在 創画会会友
〈個展・グループ展など〉
2015 「晨颯展」かわべ美術(東京)
「武蔵野美術大学大学院日本画コース有志展—U—(ユニオン)」
目黒区美術館市民ギャラリー(東京)
「第42回創画展」東京都美術館(東京[同’16‘18‘19‘20‘21‘22‘23‘24‘25]
2016 「第42回春季創画展」(東京)[同’17‘18‘19‘20‘21‘22‘25]
「七彩輪 2016」Gallery 風(東京)
2017 「結香の会」藤屋画廊(東京)[同’18]
「第53回神奈川県美術展」神奈川県民ホール(神奈川)[同’18]
「ファインアート・ユニバーシアード U-35展」
茨城県つくば美術館(茨城)
「ムサビ助手展2017-武蔵野美術大学助手研究発表」[同’18’19‘21]
武蔵野美術大学美術館・図書館(東京)
2018 個展「水夢譚」galleria grafica bis (東京)
2020 個展「日読」府中市美術館市民ギャラリー(東京)
2021 「4の気配―武蔵野美術大学日本画学科研究室スタッフ研究発表」
UNPELGALLERY (東京)
個展「あめつち|wetland」ギャラリーなつか(東京)
個展「小夜曲」gallery cafe 3 (東京)
2022 2人展「みどりの振動」小金井アートスポットシャトー2F(東京)
2023 個展「風配図Ⅰ」コートギャラリー国立(東京)
個展「風配図Ⅱ」多摩信用金庫地域貢献スペース(東京)
個展「Anthology 旅」gallery cafe 3 (東京)
「半分の風景」 数寄和(t東京)
2024 府中市美術館 公開制作89 手嶋遥
「まだ見ぬ、小さな山について」府中市美術館(東京)
2026 個展「風渡り」obi gallery (神奈川)
〈受賞歴〉
2018「第54回神奈川県美術展」 特選
2022 吉野石膏「若手日本画家に対する展覧会助成」採択
・http://www.haruka-teshima.com