13:00~19:00 会期中無休
数寄和では未来ある作家の卵たちの作品発表に取り組んでいます。
公募展「ギャラリーへ行こう」では、全国より募った絵画・版画などの小品の中から入選作を8万円(税抜)までで販売します。
数寄和賞
審査の結果、今年の数寄和賞は河野志保さんに決定いたしました。
河野さんには個展を開催して頂く予定です。

▼作品に関するお問い合わせ
メールまたはお電話でもお問い合せ頂けます。TEL :03-3390-1155
MAIL :contact@sukiwa.net
▼作品の額装について
すでに額装済みの作品は「額付」と記載しております。
記載がない作品でも、額装のご相談を承ります。

しばさきりこ「ブーゲンビリア」2026、新麻紙 、岩絵具、水干絵具、240×240×15mm、SOLD OUT
白いブーゲンビリアの美しさとノバリケンの可愛さをお互い引き立つよう表現したいと思い、制作しました。

敖丹妮「記憶の殻」2025、岩絵具、333×333mm、¥44,000(税込)
本作品における破片化、解体された陶器の壺は、「記憶の器」を象徴している。壺は本来、物を収め時間を蓄積する容器であり、人の記憶のように過去の痕跡を内包している。しかし記憶は常に完全な形で残るわけではなく、時間の経過とともに曖昧になり、断片化し、重なり合う。そこで私は壺の形を解体し、赤や群青、黄、淡い青などの色面を重ねることで、記憶の重層性や揺らぎを表現した。
タイトルの「殻」は、陶器の持つ硬く脆い外殻であると同時に、過去の記憶を包み込む精神的な殻を意味している。私たちは記憶を保存しながら生きる一方で、その記憶によって形づくられ、時には縛られている。本作品は、器を通して記憶と自己との関係を問い直す試みである。

河邉雅子「水辺」2026、木製パネル、麻紙、墨、452×90×170mm、SOLD OUT
数年前に墨を扱う機会があり、それから墨を使っています。紙に墨がしみていく様子、濃淡の面白さが伝わるといいなと思い描きました。

河野志保「bottle ship」2026、板キャンバス、
油絵、蜜蝋、メデュウム転写、158×227×20mm、SOLD OUT
自分にっとて怖く無いものを乗せている船を描こうとして、船の上からの絵を描き、東京の街の中を進んでいる様子を描きました。そこに、魚の形をしたボトルを描き組み合わせたらボトルシップの様になりました。緊張して、食べ物が食べられなくなり、コフィーが美味しかった思い出が印象に残っています。

vivi&vela「真昼の回廊」2026、キャンバス、
アクリル、パステル、水干絵具、333×333×21mm、¥52,800(税込)
幼少期に見た南の島々の風景、そこに漂う空気感と流れる時間をテーマにした連作。
頭上から照りつける陽光が路地に幾重もの影を落とす。その陰影が織りなす形や模様を楽しみながら、南の街を満たす穏やかな気配と、ゆるやかに流れる時間の感覚を描いた。

リ シセイ「『ちいさな蟻は、スイカの先っぽのほんの少しの甘さがほしかった』 第一幕 匂い」2026、木製パネル、雲肌麻紙、
岩絵具、練り絵具、胡粉、257×182×20mm、¥33,000(税込)
私は「第四粒子」という概念を通して、時間と空間のなかで流動し続ける存在について考えている。 本作は、まだ輪郭を持たない存在が現れ始める瞬間を描いている。 画面に現れる形態は、身体であると同時に身体ではなく、記憶であると同時に記憶でもない。それらは固定された対象ではなく、時間の流れのなかで一時的に結びついた関係の痕跡である。 第一幕の「匂い」とは、何かが生まれる予感である。 まだ触れることも見ることもできないが、その存在だけが微かに感じられる。 私はその曖昧な立ち上がりの状態を描こうと試みた。

リ シセイ「 『ちいさな蟻は、スイカの先っぽのほんの少しの甘さがほしかった』 第二幕 途中」2026、木製パネル、雲肌麻紙、
岩絵具、練り絵具、胡粉、257×182×20mm、¥33,000(税込)
本作では、存在が時間と空間のあいだを移動しながら変化し続ける状態を描いている。 私にとって身体とは固定された輪郭ではなく、環境や他者との関係によって絶えず生成されるものである。 画面に現れる不規則な形態は、それぞれが独立した存在ではなく、互いに影響し合いながら一時的な均衡を保っている。 第二幕の「途中」とは、ある地点から別の地点へ向かう過程ではない。 むしろ、存在そのものが常に変化し続ける状態を指している。 そこには完成も到達も存在しない。

リ シセイ「『ちいさな蟻は、スイカの先っぽのほんの少しの甘さがほしかった』 第三幕 あとひとつ」2026、木製パネル、雲肌麻紙、
岩絵具、練り絵具、胡粉、257×182×20mm、¥33,000(税込)
本作はシリーズの終幕でありながら、終わりを示すものではない。
第四粒子とは、時間の流れのなかで生まれ、変化し、再び別の関係へと移行していく存在の仮の姿である。
タイトルにある「スイカの先っぽのほんの少しの甘さ」は、到達すべき目的ではなく、存在を動かし続ける微かな力の比喩である。
私たちは何かを求めながら生きている。しかし、その対象を完全に手にすることはできない。
だからこそ存在は停止せず、時間のなかで新たな関係を結び続ける。
第三幕では、その終わることのない生成の状態を表現した。

池田尚法「what have you seen?」2026、高知麻紙 銀箔 岩絵具
アクリル板 レジン、530×455×4mm、額付き、¥68,200(税込)
制作テーマは「孤独」についてベストプレイス・パーソナルスペースといった人間関係における距離感、その居場所を心と感情を表現している。
友達や家族、親友、仲間に恋人や親友の存在、様々な環境や生活の中で人は誰かと関係を持ち、
関係性を築き上げる事で人や社会は生きている。人と人が交わる過程でコミュニケーションは必然であり、
お互いを分かち合い、時に傷つけ合いながらも関係の修復を繰り返し皆、助け合いながら生きている。
この人間関係の繋がりにフォーカスを当て他者との距離感を考えた時、自身は向き合う人間の何を理解し、
何を知っているのか。関係性の中での自身の立ち位置は何処に存在しているのか、このような他者を理解する
という問題に着目した時、人と人の関係性には必ず絶対的なパーソナルスペースが存在していると分かる。
この人間関係において相互理解を完成させたベストプレイスは存在するのか。

梶原丈義「部屋」
2026、マーメイド水彩紙 水彩絵の具、165×165mm 額付き ¥16,500(税込)
普段目にする自分の部屋の絵を描きました。物が散らかっている印象や汚い様を忠実に表現しました。モノタイプの作品になります。

箕輪千絵子「救い」
2026、パネルに和紙、水彩、金泥、水干絵の具、
274×221×15mm 、SOLD OUT
この作品は地獄太夫を描いた作品です。地獄太夫は室町時代に実在したとされている遊女で、自らを地獄と名乗り、地獄変相図を繍った打ち掛けを羽織っていたと言われています。江戸時代には川鍋暁斎をはじめ多くの絵師が地獄太夫を描きました。
元々は暁斎に興味があり描きはじめたテーマでしたが、今では「女性の救済」をテーマに描いています。日本の地獄には女性だけが落ちる地獄があります。そんな地獄から救済する蜘蛛の糸のような作品をつくりたいと思っています。

谷井 里咲「pattern」2026、木製パネルに高知麻紙、岩絵具、パステル、色鉛筆、胡粉、140×180×20mm、SOLD OUT
身近な猫、植物と部屋の中にある模様から見つけた形を組み合わせた作品である。
植物は線描、猫は色面で描き、生物の生み出す線の流れや輪郭を取り出している。
部屋にある絨毯に描かれた花の模様もまた、自然の植物から生まれた形である。
観察を続けるなかで、異なる場所に存在するもの同士が思いがけず似たリズムや構造を持っていることに気づく。
本作ではそうした小さな発見を手がかりに、それぞれの形が画面の中でゆるやかに呼応する関係を探っている。

谷井 里咲「なみなみ」2026、木製パネルに雲肌麻紙 岩絵具、パステル、色鉛筆、胡粉、パール、180×140×20mm、¥30,800(税込)
小さなベッドに座る愛猫を描いた作品である。
家に来て間もない頃は落ち着かず動き回り、そのたびにベッドの形を変えていた。
それでも少しずつ定位置を見つけ、日常の中に居場所を見つけて日々を重ねていく姿が印象に残っていた。
画面上部の反復するかたちは、続いていく毎日の時間や、揺れ動く気持ちの波を重ね合わせたものである。
不安とともに過ごしながら少しずつ馴染んでいく時間を重ね、そこには私自身の日々の感覚も重なっている。

谷井理咲「木々のかたち」2026、木製パネルに高知麻紙
岩絵具、水彩絵具、パステル、色鉛筆、胡粉、190×273×20mm、SOLD OUT
愛猫と、遠くに見える山の風景をもとに制作した作品である。
本作の背景には、子供の頃から車窓越しに眺めていた山の景色がある。遠くの木々が点在し、ときおり異なる色の木が現れる。その繰り返しのリズムや配置が記憶に残っている。
私にとって色は対象に固有のものではなく、周囲の環境や記憶によって変化するものである。画面に用いている色彩は、近年海辺で集めた貝殻や流木、枯れ葉などの自然物から影響を受けており、目にした風景や季節の色彩は別のモチーフへと移り変わりながら現れる。
本作では、それぞれ異なる場所で得た感覚を重ねながら、車窓から同じ景色を眺めていた愛猫の姿を描いた。

飯田健二「毛づくろい」2026、パネル、和紙、墨、水金箔、岩絵具、土絵具、228×160×20mm、¥25,300(税込)
親ニホンザルが子の背中を毛づくろいしている様子を切り取った。毛の柔らかな質感、動物的な警戒心を持った表情とどこかヒトのようなユーモラスさが出るように描いた。

李 唯親「澪標」2026、絹、岩絵の具、銀箔、455×273×20mm、¥74,800(税込)
時間は形を持たない。しかし、植物はその流れを静かに記憶している。
落ちた葉が土へ還り、新たな命を育むように、消えゆくものもまた次の景色の一部となる。
本作では、銀箔の経年変化と岩絵具を重ねながら、生命の循環と、時間が残していく微かな光の痕跡を描いた。
静かな画面の奥に、見る人それぞれの記憶がそっと重なれば幸いである

李 唯親「幽花」2026、絹、綿線、岩絵の具、銀箔、333×242×20mm、¥41,800(税込)
花は咲き終えても、その気配は消えない。
記憶の中で揺れ続ける輪郭は、光や風と混ざり合い、やがて新しい景色へと変わっていく。
目には見えない時間の層を重ねながら、静かな生命の余韻を表現した。

李 唯親「綾」2026、和紙、綿線、岩絵の具、銀箔、530×455×20mm、¥88,000(税込)
レースは人の手が紡いだ花であり、植物は自然が織り上げた布である。
その二つが静かに重なり合うとき、境界は曖昧になり、記憶だけが柔らかく画面に漂う。
本作では、消えゆく輪郭の中に、生命が残していく温度を表現した。

卜夢葉「山吹の光」2026、日本画、和紙、岩絵具、334×243mm、¥46,200(税込)
山吹の鮮やかな黄色は、春の光や生命力を感じさせる。本作品では、花の持つ温かさと穏やかな美しさを表現し、見る人の心にやさしい安らぎが届くことを願って制作した。

卜夢葉「古都の彩」2026、日本画、和紙、岩絵具、334×24mm、¥46,200(税込)
宇治の静かな街並みに心を惹かれ、その落ち着いた空気や歴史の趣を表現した。建築と自然が調和する風景を通して、ゆったりと流れる時間を感じていただければ幸いである。

山田晋也「戦利品」2026、キャンバス、油彩、530×455×20mm、¥66,000(税込)
周囲がどう思われようと、己が手に入れたことにこそ価値があると考えます。
魂を象徴する蛾と、木の根のような物体を、藍色の闇に吊るす。
他者の評価など関係なく、「獲得した」という事実そのものが、勝利であり、誇りであり、戦利品なのです。

山田晋也「拝顔」2026、キャンバス、油彩、530×455×20mm、¥66,000(税込)
千手観音になりたい。それは無限の慈悲と救済の力を欲するという願いを持つ、ある人物の夢を描きました。身体は変貌するかのように波打ち、右側に広がる扇状の無数の尖った木は千手観音の「手」を象徴し、未だ完全ではない救いの手を表している。聖なる存在へ近づこうとする者の、果てしない夢の風景を描きました。

趙燁鑫「loft space」2025、水彩紙、油彩、水彩絵具、199×280mm、¥44,000(税込)
本作は、私が暮らしていた部屋を描いたものである。黒い線描部分には油彩による拓印を用い、彩色部分には水彩絵具を使用した。
東京で暮らしていたある時期、私は初めてロフト付きの小さな部屋に住んでいた。その空間構造は、私にとって新鮮で興味深いものだった。
寝床はロフトの上にあり、天井には小さな窓が一つあった。画面に描かれた赤い カーテンは、その窓を覆い隠すことで、外界から切り離された親密で私的な空間を表している。
故郷を離れ、周囲のすべてが未知に満ちていた。新しい土地での生活には、新鮮な出会いや経験への期待がある一方で、自由を手にした喜びと郷愁が入り混じっていた。新しい恋愛へのときめきや不安、日々の悩みやささやかな幸福など、さまざまな感情や経験がその小さな部屋の中に積み重なっていった。
画面に見られる色彩の断片や落書きのような線描は、当時の記憶や感情の痕跡なのだろうか。

趙燁鑫「spring memories 」2025、紙、油彩、テンペラ、鉛筆、クレヨン、408×308mm、¥66,000(税込)
本作は、現実に存在する特定の風景ではなく、記憶と想像が織り重なって生まれた故郷の情景を描いた作品である。春のあたたかな陽光のなか、山々や集落、小川、草木が画面の中で溶け合い、現実と夢のあいだを漂うような田園空間を形づくっている。
画面では、視点が自由に移り変わる。あるときは地図を俯瞰するような視点となり、またあるときは自然の中を歩きながら眺めるような感覚へと切り替わる。異なるスケールや空間の関係が組み合わされることで、記憶が感情とともに自然に流れていく様子を表現している。
この作品を通して、流れるような色彩とやわらかな光の中で、鑑賞者が温もりや静けさ、そして癒やしを感じてもらえれば幸いである。

Yuna「華」2026、パネル、雲肌麻紙、岩絵の具、赤貝箔、410×320×15mm、SOLD OUT
私はこれまで人物画を通して内面の感情を表現してきました。本作品では、これまでよりも鮮やかな色彩を取り入れています。女性が身にまとう赤色は、自信や生命力、前へ進むためのエネルギーの象徴です。一方で、その力強さの中にも私が大切にしている静かな雰囲気を残し、作品全体として穏やかな空気感を表現したいと考えました。自己と向き合いながら自分らしさを見つけていく過程を描き、観者の心に安らぎを与える存在となることを願っています。

貞益未菜「The Journey of Plants」2026、雲肌麻紙、岩絵具、水千絵具、242×333×16mm、¥31,900(税込)
ドローイング的に色を並べていった中で生まれた形を植物の部分的な形や公園の風景に見立て、空間を作りました。私たちが日々生活する側で、旅をしながら生きていく植物たちの空間をドラマチックに描き出せたらと思い制作しました。

鍛治川竹大「無題」2026、パネル、墨、333×333×20mm、¥44,000(税込)
日本文化の特徴である「侘び」の美意識を軸に、墨の質感、にじみ、揺らぎ、余白を通して、不完全の中に宿る美しさを見出します。偶然性や時間の痕跡を受け入れ、静寂や気配を感じ表現を意識して制作しております。

オウタク「夜が運ぶもの」2026、シナベニヤ、白亜地、油彩、テンペラ、450×530×38mm、¥77,000(税込)
この作品は、栃木へ旅行した際に泊まったホテルの部屋を描いています。窓の外には実際に見た風景と、旅で使った自分の車を描きました。
画面の中の二人は、その旅行中によく聴いていたミュージシャンです。私にとって音楽は旅の記憶と深く結びついていて、同じ曲を聴くとその時の景色や空気を思い出します。
この作品では、旅の風景と音楽の記憶を一つの画面に重ねて表現しました。

やまぐちみきお「夜の遊園地」2026、画用紙、筆ペン、水彩、アクリル、木炭、444×370mm、額付き、¥66,000(税込)
散歩をしていた時、小さい子が「月が追いかけてくる」と教えてくれた満月の夜がありました。確かに、月が追いかけてくる、この感覚は大人になった今、忘れ去られていた感覚。
小さい子の視点はなんておもしろいんだろうと思い、その記憶を遺したく、楽しい夜を表現して描きました。
夜の景色なので全体的にモノトーンで描きました。下絵を描かず、その時の感情を線に乗せるように筆ペンで描き、偶然でたタッチを生かすようにしています。そのあとに水彩絵具アクリル絵具木炭を使い、より表情がでるよう着彩しました。
黒の単色の中にも鮮やかさがでるような、観る人に色を想像してもらえるような画にしました。

湯浅泰将「夜の木菟」2026、キャンバス、
モデリングペースト、水干絵具、岩絵具、180×140×20mm、¥33,000(税込)
花鳥画が持つ自然へのまなざしに惹かれ、その表現を現代的な視点から捉え直した。画面では独自の余白を意識し、描かれていない空間にも作品の一部としての意味を持たせることを試みている。また、今回は紙ではない支持体を用いることで、花鳥画の素材や形式に新たな可能性を探った。闇の中で静かに輝く木菟の眼は、未知の未来を見つめる視線でもある。その光が人々の未来を照らし、歩むべき道を示してくれることへの願いを込めている。

Asaco「Light Within 001.26」2026、麻布/膠/膠+白亜→パステル+雲母+油彩+ニス、333×242×20mm、¥71,500(税込)
深い静けさの奥に、
誰もが持つ光がある。
それは遠い記憶のかけらのように、
確かに、ここにある。
見えない時間が流れ、
微かな光が現れる。
この作品は、
その光へ、そっと耳を澄ます場でありたい。

中條聡「遠い雲」2026、紙、アクリル絵具、蜜蝋、糊、220×273×20mm、¥38,500(税込)
画面を劣化させ、さらに修復するという工程を繰り返すことで、何百年の年月を経た古画のように時間と来歴を感じさせる絵画表現を試みている。
経年による汚れや虫食いに見立てた損傷と修復の痕跡には、言わば架空の時間と来歴が刻まれており、作品は長い年月を経た古画として、あるいは遥か遠い未来の視点から見た現代の遺物としても見えてくる。
また通常は作品のオリジナリティとは厳密に分けられ、鑑賞時には”見えないもの”とされがちな美術品の劣化・修復の痕跡を、画面の効果として捉える試みでもある。

TSANG KAM MAN「Venus Flytrap」2026、パネル、油彩、333×242×18mm、¥27,500(税込)
最近ハエトリ草を育て始め、その不思議な構造や、美しさと危うさが共存する姿に惹かれ、本作品を制作しました。

小河彩乃「日を削る、また戻る」2026、木製パネル、和紙、岩絵具、土、顔料、色鉛筆、273×273×21mm、¥40,700(税込)
生活をしていると流れるように日々が過ぎていきます。なので毎日、今日がいつなのか忘れないようにカレンダーの日付に斜線を引いています。ペンで線を引くときは1日を消している、削るような感覚があります。一ヶ月が終わるとカレンダーを破り、また新しい月になります。それをずっと繰り返しています。忘れないようにしているのに、ずっと同じようなことの繰り返しで今がいつなのか、わからなくなることもあります。以前この行為をイメージして、架空のカレンダーの置物を作りました。今は自宅の窓辺にそれを飾っています。そのカレンダーの月がいつなのかはずっとわからないけど、それを見てまた実際のカレンダーに斜線を引き、毎日を過ごす自分の風景を描きました。

柳田佳子「春の空気」2026、パネル、和紙、岩絵具、220×273×20mm、¥35,200(税込)
庭で育てているネモフィラ2種類を描きました。
青いネモフィラが有名ですが紫のネモフィラも面白い模様のお花が咲きます。
春のワクワクした気持ちを絵に閉じ込めました。

柳田佳子「春が来た」2026、パネル、和紙、岩絵具、158×227×20mm、SOLD OUT
レンゲは好きな画題で毎年の様にスケッチしています。
横にナズナが咲いてる情景を見てなんだか子供時代を思い出して懐かしく思い描いて見ました。いよいよ春と言う頃に咲く 花々の連れてくる空気感がとても好きです。

廖可柔「春嵐」2026、高知麻紙、岩絵具、242×333×20mm、¥16,500(税込)
春の澄み切った陽光と、すべてを揺さぶるような強風。その相反する二つの気配が同時に存在する一瞬を描いた作品である。穏やかな光に包まれた風景は生命の息吹を感じさせる一方、激しく吹き抜ける風は自然の力と移ろいを可視化する。目には見えない風の流れを植物や空気の動きとして画面に留めることで、春という季節が持つ静けさと躍動、その儚さを表現した。

金城妃美佳「Whispers Ⅰ」2026、綿布、油彩、244×335×22mm、¥41,800(税込)
砂浜で拾ったユウナの花が、机の上で日を追うごとに色褪せていく。鮮やかな黄と紫は次第に境界を失い混ざり合っていく。徐々に灰色へ収束しゆく色は時間のインデックスのように思えた。
応募作品二点はいずれも《Whispers》と題しており、今後も同タイトルのシリーズとして制作を続ける予定である。ささやかにも思える存在が孕む遥かな時間を見つめ、その痕跡を読むように絵画へと置き換えることを試みている。

金城妃美佳「Whispers Ⅱ」2026、綿布、油彩、244×335×22mm、¥41,800(税込)
砂に半ば埋まるようにして在る貝殻は、持ち主を失ってなお、美しいままそこにあり続けていた。不在を示す空のうつわでありながら、その空白は、かつてそこに在った生命を想起させる。残された対の二枚は、時間が注がれるうつわとして私の目に映った。
応募作品二点はいずれも《Whispers》と題しており、今後も同タイトルのシリーズとして制作を続ける予定である。ささやかなものに宿る時間を見つめ、その時間を読むように描くことを試みている。

牧田紗季「初夏の失踪者」2026、雲肌麻紙、岩絵の具、333×242×20mm、¥39,600(税込)
私は現実味を欠いた世界をよく描きます。
過去の記憶、夢の世界といった「ここではないどこか」を切望する気持ちは現実逃避願望ともいえるでしょう。
その願望は、いつしか「失踪」という言葉に形を変え私を魅了しはじめました。
羽根は、どこかへ行きたい気持ち。
俯く姿は、その願いが叶わない悲しみ。
それでも画面を満たす色は、青空のような、絶望ではなく希望の色にしました。
私のイメージする失踪とは、希望のあるところへ、心が先に旅立つことなのかもしれません。

牧田紗季「青い実こぼれた」2026、雲肌麻紙、岩絵の具、455×380×20mm、¥79,200(税込)
心の奥で育ち続ける一本の木。
その枝に実る青い実は、言葉にならなかった悲しみです。
実は枝を離れ、涙のように静かに落ちていく。
涙は悲しみが外へあふれた姿であり、
心が抱えてきたものを少しだけ手放す瞬間でもあります。

藤本恭子「黄色く粗く挽く」2026、木製パネル、和紙、岩絵具、水干絵具、150×150×20mm、SOLD OUT
夕方、黄色いカーテンに花の影が映っていた。風によって花も影もカーテンと揺らいでいた。その光景のような色と揺らぎを表現したいと思った。

藤本恭子「柔らかくて手にのせるたびに溢れる」2026、木製パネル、和紙、岩絵具、水干絵具、140×180×17mm、¥26,400(税込)
人からいただいたプレゼントや、メッセージなどは、とても柔らかくて手にのせるたびに溢れるものが含まれていて、ちゃんと受け取るまでに時間がかかった。
その時のホクホク感のようなものを表現したかった。

通木菜々絵「波音」2026、高知麻紙、岩絵具、333×242×20mm、¥88,000(税込)
日本画の技法を使い、多幸感や癒しをテーマに制作しています。社会や生活環境が日々変化し、様々なものが移ろいゆくなかで、変わらずに守り続けたいものは何か。心の機徴に触れた大切にしたい感覚を、抽象的に表現しています。水分量や岩絵具の粒子の動きにより、画面には多様な現象が生まれます。人の心のように揺らいでいきながら、偶然にできる表情を活かし描いています。

通木菜々絵「緑風」2026、高知麻紙、岩絵具、273×273×20mm、¥79,200(税込)
日本画の技法を使い、多幸感や癒しをテーマに制作しています。社会や生活環境が日々変化し、様々なものが移ろいゆくなかで、変わらずに守り続けたいものは何か。心の機徴に触れた大切にしたい感覚を、抽象的に表現しています。水分量や岩絵具の粒子の動きにより、画面には多様な現象が生まれます。人の心のように揺らいでいきながら、偶然にできる表情を活かし描いています。

彭楚月「太陽のように踊っている」2023、高知麻紙、岩絵具、227×227×30mm、¥44,000(税込)
花火大会の帰り、お祭りの前を通りかかった。互いに名前も知らない人たちが、笑顔で一緒に踊る姿は、まるで太陽のように眩しく、あたたかかった。

彭楚月「月の川で遊ぶ」2023、高知麻紙、岩絵具、227×227×30mm、¥44,000(税込)
夕暮れの川辺で魚を追いかける子どもたち。時間が止まったようなひとときの中、月を思わせるようにゆるやかに曲がる小川だけが、静かに流れていました。

椎野倫奈「花のリズム」2026、パネル、土佐麻紙、岩絵具、300×300×20mm、SOLD OUT
咲いた花、これから咲く蕾、それぞれが一つの時間を抱えています。その連なりを、一つの画面の中にとどめたいと思い制作しました。

田村真優帆「気配Ⅱ」2026、雲肌麻紙、岩絵具、水干絵具、380×455×20mm、額付き、¥66,000(税込)
「夏は冒険の香りがする。」
私にとって夏の空や入道雲は、幼い頃に感じていた「何かが始まりそう」という期待や高揚感を思い起こさせる存在です。
そうした夏の空や入道雲をモチーフに、その景色を見たときに生まれる感情や記憶を描いています。
本作品では、現実と幻想の境界を感じさせる空気の中で、雲が力強く立ち上がっていく様子を描きました。「ちょっと怖いけれど、覗いてみたい。」そんな幼少期に抱いた感情を作品に重ねています。

レイ リンセイ「とどまる」2026、キャンバス、胡粉、油絵具、242×333×15mm、¥33,000(税込)
私は、日常の中で何度も目にするものを描いています。
食事をしたあとに残るテーブル、切り分けられた果物、人が立ち去ったあとの部屋。どれも特別な出来事ではありませんが、私はそうした風景の前で、いつも少しだけ立ち止まってしまいます。
時間が過ぎるにつれて、ものは少しずつ姿を変えていきます。その小さな変化を見つめることは、私にとって日々の暮らしを見つめ直すことでもあります。

レイ リンセイ「Trace」2026、キャンバス、胡粉、油絵具、415×275×10mm、¥60,500(税込)
ベッドは、一日のなかで最も長く身体がとどまる場所です。
私は、身体が離れたあとも静かに残る皺や光の移ろいに、いつも目を留めます。そこには、人が過ごした時間だけではなく、そのとき生まれた感情も、かすかな気配となって残っているように思えるからです。
この作品は、そうした日常の中に静かにとどまるものを見つめたものです。

レイ リンセイ「うつる」2026、キャンバス、胡粉、油絵具、320×410×10mm、¥66,000(税込)
雨上がり、水たまりは空を映します。
見上げていた空が、ふと足元にも現れる。その静かな変化に気づくたび、私は立ち止まり、見慣れた景色をもう一度見つめ直します。

Kuma - Yoshi「一天四海」2026、雲肌麻紙、水干、岩絵具、275×220×18mm、¥41,800(税込)
空を飛ぶように泳ぐ姿に心奪われ、和紙の美しさを使いその瞬間を表現したいと思いました。

中田開大「晴れ晴れ」2026、木製パネル、横野雁皮紙、岩絵具、410×318×20mm、¥55,000(税込)
夏がもうすぐ始まるようなキリッとした空のイメージを元に岩絵具が持つ特有の色の美しさと自然なままの質感を大切に描きました。

玄場沙綾「カーネーション」2026、雲肌麻紙、岩絵具、土絵具、180×140×20mm、¥16,500(税込)
ピンクのカーネーションの花言葉は「感謝」「温もり」「気品」。柔らかい産毛が生えるあどけなさと意志のある眼差しをもつ少女の姿にカーネーションが重なり、感謝と祈りを込めて描いた。

李 怡昇「魚隠」2026、絵絹、岩絵具、242×333×20mm、SOLD OUT
青と紫の色彩によって夏の灼熱を払うような涼感を表現したものである。
水面に反射する光と、その奥に潜む魚影を重ねることで、見えるものと隠れているものの境界を描いた。
魚の姿を明確に示すのではなく、水の揺らぎの中に溶け込ませることで、静かな生命感と、水中に広がる冷ややかな空気を感じさせたいと考えた。

顧 哲君「カラスのダイビング台」2026、高知麻紙、岩絵具、金箔、273×220×15mm、¥19,800(税込)
イソップ寓話『カラスと水差し』に着想を得た作品です。喉が渇いたカラスは、水の中に小石を投げ入れ、ついに水を飲むことができました。その姿は、まるで海の中へ飛び込んでいくかのようです。

平野瞳「薄日」2016、版画紙、油性インク(銅版画)、475×315mm、額付き、¥59,400(税込)
エッチング技法を用い、細かな腐食線によって、暗がりから薄闇、そして淡い光へと連なる階調が描き出す、ひとつの時間とその残り香を、一枚の版画紙の上に浮かび上がらせたいと思いました。

小林良子「層を結ぶー 繊維の対話 I」2026、布、手漉き和紙、
コラージュ、ピースワーク、ステッチ、430×330mm、¥33,000(税込)
和紙に漉き込んだ杉繊維と麻繊維の伸びやかさや動きを、和紙と布という二つの異なる素材が織りなす白のコントラストの中で表現しました。和紙もキルトも、層を重ねることで豊かな表情を生み出す表現です。層が重なるとき、和紙には水の力が生み出す偶然が、布には意図を持って施したステッチの必然が存在します。その二つの世界を、素材に封じ込められた繊維の動きでつないでいます。

小林良子「層を結ぶー 繊維の対話 Ⅱ」2026、布、手漉き和紙、
コラージュ、ピースワーク、ステッチ、450×430mm、¥33,000(税込)
「層を結ぶー 繊維の対話 I」と1対の作品です。コメント、創作意図は同様になります。和紙に漉き込んだ杉繊維と麻繊維の伸びやかさや動きを、和紙と布という二つの異なる素材が織りなす白のコントラストの中で表現しました。和紙もキルトも、層を重ねることで豊かな表情を生み出す表現です。層が重なるとき、和紙には水の力が生み出す偶然が、布には意図を持って施したステッチの必然が存在します。その二つの世界を、素材に封じ込められた繊維の動きでつないでいます。

野口愉加「ボクが見てる」2026、高知麻紙、岩絵具、膠、金箔、273×220×20mm、¥38,500(税込)
猫が怪訝そうに鏡の中の自分と対峙している姿が可愛らしくて、そのなんとも言えない表情と風景を作品にしました。

茨木希美「灼花」2026、雲肌麻紙、岩絵具、水干絵具、333×242×20mm、SOLD OUT
花が最も美しい瞬間は枯れかけた時だと私は感じている。
猛暑日の中で出会った枯れかけの紫陽花は、強い陽射しを抗うように、熱をまとって燃えているように見えた。終わりへと向かいながらもなお咲き続ける姿に、生命の存在はより鮮明に感じられ、そこに静かな力強さと輝きを見出した。
衰退していく花には、儚さだけではない。
生命が放つ確かな光が宿っているように考えている。





