ふらんす
「フランス詩のひととき」(白水社)詩人であり、フランス文学者であり、大学教授でもあられる吉田加南子先生のご本です。本の入口に扉をあけて…と先生からのメッセージ。フランス語を目でもたのしめ、付いているCDからも楽しめる素敵な本です。愛くるしいお菓子のような、ふらんすの言葉。甘くて、やわらかで、可愛らしくって、あ〜 やっぱりフランスってなんてステキなんでしょう。昨年の春の「フランス詩を書く」展では、先生の朗読を拝聴させていただきました。詩人のお仲間たちが来られて、パリでのお話。詩人は迷子になる素質があるように感じて、方向音痴の私は、たいへんと親しみを持ちました。…フランス。あの舌足らずのシャンソンを唄っていた…黒の衣装が特別な意味を持っていた…薔薇が、そう憧れのばらが歌われていた…フランスのシャンソン。真紅の口紅や…そう上品な香水の香り。川。塔。灰色のまち。お店の灯り。パン。チョコレート。整備された庭。お洒落な… オシャレな…。憧れのフランスの一片の景色。「フランス詩を書く」…ふたたび想った日々。すきわ草子に、その日々があって、確かめるためにページをひらいて…懐かしさが溢れてきました。もうすぐ一年です。やわらかい色彩のカーディガンがお似合いの吉田先生。先生からのご本を拝見し、拝聴した今日の日も、ある日、懐かしい音色を思い起こしてくれる、一片の美しい景色となっていることでしょう。吉田加南子先生、お会いできます日を楽しみにしております。(あ)
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本についているCDを聴きながら、
「フランス語って、愛らしいお菓子みたい…」と溜息が出ました。