12/18//2008  数寄和大津 近辺情報

近江八景

■ 日本最大の湖である琵琶湖は、美しい風景と共に、愛されています。湖水の美しさだけでなく、近江八景・琵琶湖八景を楽しみにお越しください。
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琵琶湖全体に広がる風景を広く紹介するため「琵琶湖八景」が選ばれたようです。
あまり聞きなれていない琵琶湖八景ですが、湖南に集中した近江八景と異なり、現在滋賀で美しいと感じる風景のように思います。

1「暁霧」海津大崎の岩礁
2「涼風」雄松崎の白汀
3「煙雨」比叡の樹林
4「夕陽」瀬田石山の清流
5「新雪」賤ケ岳の大観
6「深緑」竹生島の沈影
7「月明」彦根の古城
8「春色」安土八幡の水郷



 
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さて、近江八景についてです。

近江八景とは、中国湖南省の洞庭湖および湘江から支流の瀟水にかけてみられる典型的な水の情景を集めて描いた瀟湘八景図(北宋時代成立)になぞらえて、琵琶湖の南部から八箇所の名所を選んだ八景の一つであり、八景としては、日本でもっとも初期に選定されたようです。
成立は、明応9年(1500)8月13日に近江守護六角高頼の招待で、近江に滞在した公卿の近衛政家が近江八景の和歌八首を詠んだことが始まりだと言われています。
中国の宋や元の文化が室町時代に移入され、京都の禅宗寺院を中心に詩文や水墨画が流行していた頃のことです。鎌倉時代末期「瀟湘八景」の水墨画が日本に伝わったり、「瀟湘八景」そのものが画家によって模写されましたが、その後は風景の中に、このような八つの風景のセットを探し出すことが知的な遊びとして、また画題の発見として行われるようになったようです。
浮世絵で有名な歌川広重の上方名所絵シリーズの「近江八景之内」は皆さんもご存知かと思います。

元となった瀟湘八景
1「平沙落雁(へいさらくがん)」秋の雁が干潟に舞い降りてくる風景
2「遠浦帰帆(おんぽきはん)」夕暮れに船が戻ってくる風景
3「山市晴嵐(さんしせいらん)」晴れた日に山にかかる霞に見える山さとの風景
4「江天暮雪(こうてんぼせつ)」日暮れに川に舞い降る雪の風景
5「洞庭秋月(どうていしゅうげつ)」洞庭湖の上の秋の月
6「瀟湘夜雨(しょうしょうやう)」瀟湘に降る夜雨の風景
7「煙寺晩鐘(えんじばんしょう)」夕霧の遠くの寺より響いてくる鐘の音
8「漁村夕照(ぎょそんせきしょう)」漁村の夕焼けの風景

近江八景は、全国にある八景の中でも、観光のルーツと呼ばれるほど素晴らしい景色であります。

1「石山の秋月」
石山や鳰(にお)の海てる月かげは 明石も須磨もほかならぬ哉(かな)
2「勢多(瀬田)の夕照」
露時雨もる山遠く過ぎきつつ 夕日のわたる勢多の長橋
3「粟津の晴嵐」
雲はらふ嵐につれて百船も千船も浪の粟津に寄する
4「矢(八)橋の帰帆 」
真帆ひきて八橋に帰る船は今 打出の浜をあとの追風
5「三井の晩鐘」
思うその暁ちぎるはじめとぞ まづきく三井の入あひの声
6「唐崎の夜雨」
夜の雨に音をゆづりて夕風を よそにそだてる唐崎の松
7「堅田の落雁」
峯あまた越えて越路にまづ近き 堅田になびき落つる雁がね
8「比良の暮雪」
雪ふるる比良の高嶺の夕暮れは 花の盛りにすぐる春かな


 
森山知己 「湖水」
>> 森山知己 「湖水」 (43.56KB)

さて、滋賀の美しい風景はこのように絵の題材、歌の題材となっていたのです。
また近江八景は古典落語の題材でもありました。

美しい滋賀の風景。
琵琶湖八景も多くの絵や歌となることでしょう。
数寄和では、縁のある滋賀の風景を現代日本画家の方々に作品制作していただいております。
ぜひとも、皆さんにご覧いただけると有り難いです。A