あい
「フランス詩を書く」展から、半年がたちました。「愛のフランス詩集」は世界中の人々から愛されてきたフランスの詩を吉田加南子先生が訳され、天来書院様が発行された本です。久しぶりに開きました。漢字かな交じり書、調和体等の呼び方の書作品を作成するのに、活躍してくれる本です。さて、漢字かな交じりのかなは、現代の小学校で習ったあいうえおの母音から始まる五十音。五十音・五十音図は、江戸時代からのもののようです。古くは、五音(ごいん)・五音図・五音五位之次第・音図・反音図・仮名反(かながえし)・五十聯音(いつらのこゑ)などと呼ばれていたようです。
花の詩(天来書院様発行)も開いてみました。ああ、りんどうの花がさいている、もうすっかり秋だねぇ。と宮沢賢治。(ほんと。すっかり、あきですね。)天の川紅葉を橋にわたせばや七夕つめの秋をしぞ待つ よみ人しらずなのですが、なんとも言えず、美しい彩りが見える歌。漢字かな交じりの書を書かれる方に良い本だと思います。あい。愛。私は、手のなかか、空にあると思っていたように感じます。今は、空気の中にもあるようにも感じます。勿論、作家さんの手によって制作された作品のなかにもありますね。此処に居るとそう実感します。皆さんは、何処にあると思いますか。愛が更に進化した場合を、慈悲と呼んで区別する場合もあるようです。慈悲の場合は、対象や相手を持たずに、更に愛があふれ出ているようです。少し、宗教的ですね。先回の展覧会の仏画作品「普賢新生菩薩」。光り。美しい彩り。世界に対する大きな信頼(愛です)、未来に対して大きな信頼(愛です)、そして自分に対しての信頼(愛です)があるからこそ、新生菩薩さまは現れようとするのではないでしょうか。作品を観ることで、より深く物事を考えます。芸術の秋です。(あ)
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平安文学では「愛し(かなし)」と読み、いとおしみ離れ難い心境をあらわしたようです。